《季節を味わう 野菜ソムリエとともに(8)》ダイコン 今が一番甘い時季

上毛新聞
2017年1月22日

吉田正代さん(60) (伊勢崎市堀口町)

和食に欠かせないダイコンは、今が一番甘みがあっておいしい時季です。葉は緑黄色野菜、根は淡色野菜と両方の特徴を兼ね備えています。
葉は油揚げと炒めて甘辛く味付けし、ご飯と混ぜると絶品です。太い方は、甘くみずみずしいのでサラダに。細い部分は辛みがあるので大根おろしや薬味で。真ん中は、おでんや煮物にして食べてほしいです。
ふろふきダイコンやおでんのダイコンが大好き。野菜ソムリエの試験の面接で好きな野菜を聞かれ「ダイコン」と答えたほどです。
25歳で農家に嫁ぎました。実家は商店でしたが農家の暮らしにあこがれていました。米と小麦、イチゴを作っています。農作業は主に夫と義母が、私は出荷を担当しています。
育児の手が離れた14年前、JA佐波伊勢崎の農産物直売所「百菜館」で働き始めました。3~4年前からコールラビやロマネスコなど珍しい野菜を出荷する農家が増え、お客さまに味や調理法を伝えたいと、勉強のために野菜ソムリエの資格を取りました。
子どもは長女、次女、三女、長男の4人。食卓にはいつも野菜があり、苦手なものはすりおろしたり細かく切って食べさせました。今では野菜好きに。たくあんを漬けると、東京で暮らす長男へ送っています。帰省した時はダイコン入りのけんちん汁を作ります。
三女は農業に興味を持ち農大を出ました。娘が結婚したら、娘と娘の夫と一緒にイチゴを栽培するのが夢です。

【メ モ】
葉の切り口がみずみずしく、根の部分はピンと張り、艶のあるものを選ぼう。葉は古くなるとぽろぽろと落ちてしまうので、そろっているものは新鮮な証拠。ビタミンAとCが豊富で美肌には効果抜群。消化吸収を助けるジアスターゼやアミラーゼのほか、便秘予防にもなる食物繊維も含むので、特に女性にお薦め。