境内に優雅な彩り 大田原の光丸山法輪寺 「西行桜」見頃迎える

下野新聞
2023年3月31日

【大田原】佐良土の光丸山法輪寺にある市指定天然記念物で「とちぎの名木百選」に選ばれているシダレザクラ「西行(さいぎょう)桜」が見頃を迎え、境内を彩っている。

西行桜は、西行法師が保延年間(1135~41年)に同寺を訪れた際、「盛りには などか若葉は今とても 心ひかるる糸桜かな」と詠んだ桜の子孫とされる。近年は衰弱が進み、先月には生育環境改善工事が30年ぶりに行われた。

若水厚淳(わかみずこうじゅん)副住職(40)は「開花は例年より10日ほど早く、花付きも良い。枯れ枝を切っていただいたおかげで、見栄えも良くなった」と話す。

さくら市氏家、パート従業員福田朋子(ふくだともこ)さん(63)は「大天狗を見に来たことはあるけど、西行桜を見るのは初めて。みやびな感じがして、とても美しい」と笑顔だった。

同寺は4月9日まで「西行桜まつり」を開いている。レース生地でできた桜模様のお守りや新しいデザインの御朱印を販売しているほか、午後5~9時に境内をライトアップしている。