陶芸通じ日韓交流 笠間8日から、作品展やイベント
笠間市笠間の県陶芸美術館やギャラリーで8日から、「日韓陶芸交流展 in Kasama」(同実行委員会など主催)が開かれる。初の取り組みで、日本人の笠間焼作家24人と韓国人作家10人が参加予定。企画した同市南吉原の作陶家、中村富夫さん(67)は「日韓関係がこじれる中でも、人と人とのつながりは大切にしたい」と交流展への思いを語る。
中村さんは昨年3月、東京都内で開いた個展で韓国人作家の金真美(キムジンミ)さんと知り合い、同7月、同国の焼き物の国際展に誘われ出展。ここで「韓国の作品は力強さを感じられるものが多かった。互いの陶芸の良さを理解し合い、切磋琢磨(せっさたくま)したい」と感じ、金さんと共に交流展を企画、両国の作家に参加を呼び掛けた。
日韓関係は歴史認識、竹島問題などで冷え込んでいるが、中村さんは「情勢は別とし、個のレベルでは親しい友人として歩みたい。陶芸が朝鮮半島の影響を大きく受けたように、これまでもこれからも文化交流に垣根はない」と強調。来年は韓国で開催し、持ち回りで継続するという。
参加する作家は30~60代と若手からベテランまで幅広く、陶磁器やオブジェなどを出展。9~13日には同美術館県民ギャラリーに各作家が1点ずつ出品するほか、8~20日は笠間工芸の丘、きらら館、回廊ギャラリー門の3カ所で各作家の作品を展示販売する。また、10日は県民ギャラリーで韓国人作家のトークイベント、笠間工芸の丘で日韓作家による手びねりとろくろの実演を予定。いずれも入場無料。
交流展の問い合わせは中村さん(電)090(5405)3425。
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