ヤマザクラ魅力発信 桜川市、PV作り観光活用

茨城新聞
2016年9月1日

桜川市は、市内の山々に自生するヤマザクラをPRするプロモーションビデオ(PV)を制作した。近く市ホームページなどで公開する。市はヤマザクラを観光の軸として活用する方針を打ち出しており、観光客らに魅力を知ってもらうとともに、住民の関心も高めたい狙いだ。

PVは5分余で、物語仕立てになっている。物語は、同市出身で、都内で忙しく働く女性が「今のままでいいのか」と漠然とした悩みを抱えながら桜の季節に帰郷するところから始まる。

学生時代の親友に誘われるまま、レンタサイクルでつくば霞ケ浦りんりんロードを走り、真壁の町並みや雨引観音、桜川磯部稲村神社など同市が誇る地域資源を巡る。女性は桜を見ながら故郷の魅力を再認識するとともに、今後の生き方として帰郷するのもいいかと考える-という内容だ。

撮影・編集は、映像制作会社に委託。空中撮影用のドローンも使うなどさまざまな視点で美しい桜や豊かな自然を映し出している。

市総合戦略室は「ヤマザクラは遺伝子が一本一本違って同じ木がないことと、人間もいろんな生き方や桜川での暮らし方があるということを関連させて表現したかった」と説明する。

市は「ヤマザクラは地域住民にとっては当たり前の資源だが、改めて素晴らしいものだと見直してもらいたい」と、春にヤマザクラ観覧で多くの人が訪れる高峯周辺の住民を招き、PVの試写会を、平沢公民館(同市平沢)で行った。

市は今後もPVを題材にしながら、ヤマザクラをどのように観光に活用し、観光客へのおもてなしの態勢を整えていくかなどを複数回にわたって住民と話し合っていきたい考えだ。

PVは近く動画共有サイトや市のホームページで公開するほか、市内公共施設などで住民が視聴できるようにする。

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