馬の背 大事に願い運ぶ 小山の神社で「初午祭」

下野新聞
2019年3月12日

 小山市大本の篠塚稲荷神社で10日、無病息災と豊作を願う恒例の初午(はつうま)祭が行われた。華やかに飾り付けられた「飾り馬」が、神社を発着点に約13キロの道のりを3時間半かけて練り歩き、地域の安全を願った。

 飾り馬は氏子から奉納された色鮮やかな布団5枚を載せ、おはやしの演奏に先導されながら農道を巡行。途中の休憩所では大勢の家族連れが出迎えた。

 1歳になった娘のために同市小薬に住む義父(61)が布団を奉納したという宇都宮市平松本町、臨床検査技師阿部夏海(あべなつみ)さん(29)は「特別な日になりました」と長女と共に喜んだ。

 境内では奉納神楽、参道では流鏑馬(やぶさめ)も行われ、見物客でにぎわった。氏子総代会の清水一男(しみずかずお)会長(77)は「平成が終わる年に思い出に残る初午祭になった」と目を細めた。