県南の魅力、映画で発信 取手で「名前」製作発表
茨城県南地域を舞台にした映画「名前」の製作発表会見が12日、取手市新町の取手ウェルネスプラザで開かれた。原案は県南在住の直木賞作家・道尾秀介さんが手掛け、8月中にクランクインし、11月の完成披露試写会を目指す。2017年には全国公開を予定している。企画した茨城南青年会議所の大久保剛理事長は「茨城は魅力がないといわれるが、この県南の玄関口から全国につながる作品を作ろうと思った」と意気込みを話した。
映画は、経営していた会社が倒産し妻にも逃げられ、かつて死産で娘を亡くした経験を持つ中年男性の前に、1人の不思議な女子高生が現れる-というあらすじのヒューマンドラマ。主人公の男性を津田寛治さんが、女子高生を駒井蓮さんが演じる。また監督は戸田彬弘さん、脚本は守口悠介さんが手掛ける。
製作発表の直前まで、つくばみらい市の「ワープステーション江戸」でロケをしていたという津田さんは、「守谷駅から常総線で取手まで来て、本当に良いところだなと思った。茨城は本当に良い方ばかりだと思うので、県民性を調べて演じたい」と話した。
また道尾さんは「(映画の舞台の)イメージは(取手・守谷・つくばみらい・利根の)3市1町。いつもの小説と少し違って映像化できる話でないといけない。そこはチャレンジングで面白かった」と振り返り、「皆さんの知っている場所が映画に出るとうれしいと思いますが、今回はそうなる可能性が相当高い。楽しみにしてほしい」と呼び掛けていた。 (石川孝明)
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