春の行方、アートで周遊 市内各所で地元作家展

茨城新聞
2016年4月2日

 行方市内の各所で現在、アート作品の展示が開かれている。春恒例のイベント「行方周遊ネットワーク」の一環で、同市沖洲の芸術村と、同市玉造甲の玉造中央商店街、県指定有形文化財の大山守大塲家(おおやまもりおおばけ)住宅の3カ所で開催。桜がほころぶ穏やかな春、アート周遊を楽しむ市民らでにぎわっている。
 玉造中央商店街の「商店街まるごとアート」では、衣料品店や薬局のショーウインドーに地元在住の画家の大畑稔浩さん、池畠康雄さん、菅谷千明さん、彫刻家の山口奉宏さんの4人の作品を展示している。「総合衣料さいとう」の店主、斉藤昭三さんは「行方は芸術家が多く、また、歴史のあるまち。作品を見てもらいながら商店街を巡回し、買い物も楽しんでほしい」と話す。会期は5日まで。
 2、3の両日は「芸術村オープンアート」と、大山守大塲家住宅での展示。作家たちが拠点を構える芸術村では、アトリエを開放。国際的に活躍するグラフィックデザイナーの藤代範雄さんのアトリエでは、藤代さんが手掛けたJR石岡駅の壁面アートの制作過程などを見ることができる。霞ケ浦と筑波山を望む風景を主題に、採用作品に到達するまでのさまざまな試作デザイン画もある。藤代さんは「普段は見せないアトリエを公開することで、多くの人に来てもらい、まちの活性化につながれば」と話す。ほかに、画家の友水孝さん、モラ作家の黒田善子さんもアトリエを公開する。
 大山守大塲家住宅では、世界的に活躍する〝虹の画家〟靉嘔(あいおう)さんと、画家の故栗原喜依子さんの作品を紹介。2日には抹茶、3日にはみそ田楽のおもてなしも用意している。

 問い合わせは同実行委員会事務局(電)0299(55)1221

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