つくば・金田西遺跡 「古代のカイロ」出土

茨城新聞
2016年3月9日

 茨城県教育財団は8日、つくば市内の4遺跡の発掘調査の結果、同市金田(こんだ)の金田西遺跡から県内2例目となる古代のカイロ「温石(おんじゃく)」が出土したと発表した。同遺跡は古代、常陸国河内郡衙(ぐんが)の領域だったと推測され、同財団の作山智彦さん(40)は「郡衙形成に関わった人々の様子を知る、有力な手掛かり」と話す。

温石は防人(さきもり)や僧が、熱して布などに包み、患部を温めたり暖を取ったりしたとされる石。県内では犬田前遺跡(桜川市)以来の出土となる。蛇紋(じゃもん)岩で作られ、ひもを通せるような穴が開いている。縦15・6センチ、横12・1センチ、厚み5・3センチ、重量1・4キロ。8世紀初頭~前期とみられる竪穴建物内から発見された。宝珠のような形をしており、一般的に直方体が多い温石では、貴重な例という。

ほか、郡衙や寺院に関わる遺物が多く、墨書土器や仏鉢、役人の身分を表す腰帯具「巡方(じゅんぽう)」なども出土した。

調査は2015年4月~16年3月の間、同遺跡と九重東岡廃寺、上境旭台貝塚、柴崎大堀遺跡を対象に実施中。奈良~平安時代にかけ、地域の政治的な中枢域だったと考えられている。

現地説明会は12日午前10時から。問い合わせは同財団つくば中根事務所(電)080(3405)9059

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