年代違う堀跡二つ 「城郭考察に貴重」 つくば・小田城跡 

茨城新聞
2015年12月3日

つくば市教育局は、国指定史跡「小田城跡」(同市小田)で取り組む本年度の発掘調査で、本丸跡から南西80メートルの300平方メートル内に年代が異なる二つの堀跡を新たに発見し、2日現地で報道陣に公開した。市教育局は「城の外郭の変遷を考察する上で貴重な発見」としている。

 小田城跡(東西500メートル、南北600メートル)は鎌倉時代から常陸国南部に勢力を持った小田氏の居城跡。何度も造り替えられ、戦国時代後期には激しい攻防戦を展開。関ケ原合戦後に廃城となった。

 鎌倉時代から400年近く同じ場所で使われてきた城は全国的に珍しく、市は2004年度から5カ年で本丸跡の発掘調査をスタート。現在は、堀や土塁に囲まれた曲輪(くるわ)と呼ばれる本丸外側の区画で調査しており、城の防御機能を高める障子堀跡などがこれまでに見つかっている。

 今回発見された二つの堀跡は、小田城の最終期の姿を描いた江戸時代の絵図には描かれておらず、市教育局はそれぞれの築造年代を室町時代(1400年前後)、戦国時代初期(1500年前後)と推察。その後、埋め戻されたとみている。一方、別の地点では、絵図と同じ位置に幅10メートルの土塁跡と堀跡が見つかった。

 市教育局の飯塚守人さんは「絵図にない堀跡の発見で、小田城が時代とともに曲輪内を大規模に造り替えていたことがうかがえる」と話している。

 本年度の成果を発表する現地説明会は5日午前10時半と午後1時半。小雨決行。問い合わせは市文化財課TEL029(883)1111。

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