栃木県民の日はイチゴ味 30年歴史持つ給食デザート

下野新聞
2018年6月15日

 栃木県民の日の15日、学校給食などで毎年提供される特別なデザートがある。本県産のイチゴピューレを使ったゼリー「県民の日デザート」。今年は県内の小中学生、幼稚園・保育園児ら約15万1300人が、この日限りのスイーツを味わう。

 給食用食材を供給する県学校給食会によると、県民の日デザートの提供が始まったのは約30年前。県南地域の給食関係者が「県民の日を子どもに啓発するデザートを作れないか」と同会や製造業者と考案した。その後すぐに全県に広がり、現在では「ほとんどの小中学校で食べられている」(同会)という。

 デザートはイチゴゼリーにホイップクリームがのったもの。パッケージには県民の日マスコットキャラクター「ルリちゃん」が描かれ、県民の日を紹介した説明書きもある。

 イチゴゼリーは当初から変わらないが、ゼリーとミルクプリンの2層バージョンだった時期もある。パッケージデザインも県章、日光東照宮陽明門などと変化してきた。県誕生140年を祝った2013年は、ルリちゃんと県マスコットキャラクター「とちまるくん」のツーショットという特別仕様だった。

 県民の日デザートはとちぎっ子たちに広く浸透。隣の群馬、茨城県では県民の日に休校となるが、県内には「県民の日のゼリーがおいしいから休みにならなくてもいい」(中学3年女子)という声まであり、人気ぶりがうかがえる。

 同会の池田定芳(いけださだよし)さん(43)は「始まったころは、こんなに長続きするとは思わなかっただろう。この先もずっと続けていきたい」と話している。

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