水辺環境と共生考える 鉾田で湖沼会議プレ大会 7月1、2日

茨城新聞
2017年6月15日

北浦や涸沼、太平洋など鉾田市周辺の水辺環境と人々の暮らしとの共生、活用について考える「洵美(じゅんび)水郷ほこた 人・水・くらし共生シンポジウム」が7月1、2日、鉾田市内で開かれる。来年秋に開かれる世界湖沼会議のプレ大会との位置付け。主催する同大会実行委などは、豊かな水環境が残る両湖沼の魅力を改めて考える機会を設けることで、世界湖沼会議の機運醸成も図りたい考え。

シンポジウムの基調講演は、国内最後の野生のコウノトリ生息地として知られる、兵庫県豊岡市の中貝宗治市長が「コウノトリと育む心豊かな暮らしと地域経済」をテーマに、同市の取り組みを交えながら講演する。同市は、まちを挙げて繁殖や試験放鳥、生息地の保全・創出を進めている。2012年には生息地の「円山川下流域・周辺水田」がラムサール条約に湿地登録された。

事例研究発表には、北海道美唄市「宮島沼水鳥・湿地センター」の牛山克己所長、北九州市のNPO法人「則松金山川コスモス会」の田仲常郎理事長、鉾田市まちづくり推進会議自然環境部の大木繁夫会長の3人が登壇。発表後、中貝市長を交えた4人が、人と自然の共生の在り方を議論する。

初日は市立旭北小、鉾田小、白鳥西小の3校と県立鉾田二高、市民団体「西台虹の友」によるワークショップも開く。

北浦北部沿岸は、カンムリカイツブリをはじめ多くの水鳥が生息するヨシ原などが点在。涸沼は15年に同条約に登録されるなど、鉾田、行方両市周辺は豊かな水辺環境が特徴。主催する市世界湖沼会議プレ大会実行委員会(方波見勝久会長)は、地域の自然を“まちの宝”として発信し、自然保護の機運醸成を高め来年秋の世界湖沼会議の開催につなげたい考え。

一般参加の申し込み締め切りは20日午後6時まで。問い合わせは市生活環境課(電)0291(33)2111。 

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シンポジウムのスケジュール、会場は次の通り。

【1日】午前11時50分~岸辺観察会(いこいの村涸沼、涸沼・北浦各湖岸)▽午後2時~自然保護研究ワークショップ(ホテルニュー麻生)▽同6時~ほこた魅力発信レセプション、歓迎イベント(同)▽同8時閉会

【2日】午前10時~基調講演、事例研究発表、パネルディスカッション(ホテルさわや)午後3時40分閉会

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