「ネモフィラ見たい」 ひたち海浜公園、外国人観光客急増

茨城新聞
2017年4月30日

国営ひたち海浜公園(ひたちなか市)を訪れる外国人観光客が年々増えている。2016年度の同園の外国人団体利用者数(20人以上)は計2万1220人に上り、15年度の5382人の約4倍、14年度の1300人と比べ約16・3倍に急増した。中でも春のネモフィラ、秋のコキアがアジア圏で大きな評判を呼び、それぞれの開花時季を中心に台湾、香港や東南アジアから団体客が押し寄せている。県は「東南アジアを中心とする情報発信や現地での働き掛けの効果が少しずつ出てきている」と手応えを示している。

16年度の外国人団体利用者数の国・地域別の内訳は、台湾の1万2284人を筆頭に、タイ3917人、香港1860人、ベトナム1099人、中国861人など。15年度と比べ、台湾が約4・2倍、ベトナムが約4・5倍に増えた。

ゴールデンウイーク期間中に見頃を迎える同園の一面のネモフィラ畑が「死ぬまでに行きたい、世界の絶景」として、メディアで紹介されたのをきっかけに、アジア各国での人気に火が付いたとされる。

同園は雑誌や新聞に加え、近年は会員制交流サイト(SNS)なども取り入れ、「唯一無二の景観」を世界各国に配信している。

広報係の田代雪乃さんは「アジアからの視察や団体客は年々増えている。継続的なPR活動に加え、県などの観光誘客の積極展開が追い風になっている」と説明。ネモフィラ、コキア以外にも春から秋にかけて切れ目のない開花リレーを楽しむ外国人観光客も増え、イベントや周辺観光地との周遊なども集客増につながっているとみている。

▽花をテーマ

訪日外国人客が増加する中、観光各社も花をテーマとしたパッケージツアーの企画などに力を入れる。

インターネットサイトを通じて外国人向けツアーを販売するJTBは、同園ののほか、現在、藤が見頃となるあしかがフラワーパーク(栃木県足利市)などを回る日帰りバスツアーを昨年12月に発売。これまでに15年度の約2倍の申し込みがあり、多い日には1日に大型観光バス3台で計約120人が参加する。

同社広報室の神山百合子さんは「自国では見られないネモフィラの景色は人気が高い。四季がない東南アジアの人たちにとって、季節の花の観賞は重要なポイントだ」と説明した。

▽誘客に力

県は15年度から、東南アジアを中心に訪日外国人の誘客に力を入れる。ネモフィラの青が印象的なクリアファイルや県内14の観光名所がプリントされたポストカードなどを手に、職員が各国に足を運び、地道に“観光地・茨城”の魅力を売り込んできた。これらの活動が実を結び、外国人観光客の本県周遊・宿泊ツアーは大きく伸びている。

今後も同園と他の観光地などを組み合わせたツアーの売り込みを図っていく方針で、国際観光課は「東南アジアに加え、欧米や個人旅行客もターゲットに誘客プロモーションを展開していく」と力を込めた。 

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