三仏堂本尊が4年ぶり帰還 日光山輪王寺

下野新聞
2016年6月25日

 開山1250年を迎えた日光市山内の世界遺産日光山輪王寺で24日、修理を終えた本尊の一つ「千手観音像」が、本来の安置場所である本堂「三仏堂」の内陣へ戻り、4年ぶりに3体全ての本尊がそろった。今後、背後の飾り「光背(こうはい)」を修理し、年末には完全な姿によみがえる予定だ。

 三本尊は、「平成の大修理」中の三仏堂とともに修理された。2012年から京都市の美術院国宝修理所などで解体し、金箔(きんぱく)の張り直しや補強が行われた。今月に入り、「馬頭観音像」「阿弥陀如来像」が先に内陣へ戻った。

 この日は、三仏堂を覆う「素屋根」に仮安置されていた千手観音像を、作業員がクレーンで慎重に持ち上げ、取り払った屋根部分から内陣へゆっくりと降ろした。金色の三本尊がそろって鎮座すると、参拝客たちはじっくりと見入った。

 鈴木常元(すずきじょうげん)教化部長(59)は「年末予定の修理完了を待ち、開眼法要をしたい」と話した。

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