常総の寺田屋商店 西京漬け3年連続金賞

茨城新聞
2016年5月11日

2016年度の国際食品コンテスト「モンドセレクション」で、常総市大輪町の水産加工業「寺田屋商店」の西京漬けが3年連続で最高金賞を受賞した。昨年9月に発生した水害の影響により売り上げが落ち込む中で届いた明るい知らせ。寺田弘二社長は「被災地の企業も頑張っているところを全国に発信していきたい」と話している。

受賞したのは、サケやサバ、エビ、ホタテの西京漬けにスルメイカのみりん漬けを加えたスペシャルギフトセット。本場の西京みそ、地元常総産のみそ、魚しょうを用い、滑らかな味に調味。一品ずつササの葉で巻き、冷凍真空パックしている。

モンドセレクションはベルギーで1961年に創設された国際総合食品コンテスト。「食のオリンピック」ともいわれ、審査項目は味覚、衛生、デザインなど約20項目に上る。最上位の最高金賞は100点満点中90点以上が必要で、同社の西京漬けは2014年から連続で受賞している。

同社は1872年に創業し、現在は水産卸・加工品販売店「場外市場」を営む。主力の西京漬けは県南西地域の日本料理店で取り扱われている。

店舗は鬼怒川の西側に位置するため、昨年の水害では被災を免れたものの、日本料理店向けなどで注文が減少。水害発生から10日で8カ月たったが、毎月の売り上げは昨年に比べ3割ダウンしているという。

寺田社長は「今年も最高金賞が取れ、やっとスタートラインに立てた気がする。味には自信があるので、これからさらに販路を広げ、売り上げを挽回したい」と話した。同店の問い合わせは(電)0297(24)1811

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