《いきものZOO鑑inかみね動物園》キリナ(アミメキリン) 来園者見つめる黒い瞳
茨城新聞
2020年8月20日
長い首を伸ばして木の葉を食べ、時折黒い瞳で来園者をじっと見つめる。アミメキリンのキリナ(10歳)は、雄のシゲル(16歳)との間に2頭の子をもうけた優しいお母さん。子が巣立った現在は、展示場内を動き回りながら夫婦でのんびり過ごす。
キリナは群馬県・桐生が岡動物園で生まれ、9年前に借り受けた。2014年に息子シゲキ、18年には娘ルリカを出産。飼育員の中村祐輝さん(33)は「子どもを守り、大切に育ててくれた」と話す。
特にルリカは誕生時に足が開いた状態で、飼育員が治療のため一時的に親子を引き離すと、怒る態度を見せたという。
頭までの高さは約4メートル、体重推定約700キロ。おっとりした性格だが、変化には敏感。園内を見渡して工事車両などが見えると、ピタッと動きを止めて「警戒モード」に入る。
餌は牧草のほか園内で切ったケヤキやシラカシなどの枝葉。2メートルほどの高さに設置された籠に入れられ、推定約45センチの舌を使って器用に食べる。食事をしていないときももぐもぐと顎を動かすのは、胃から戻してかむ「反すう」をしているから。長い首を食べ物が上下する様子が見られる。
【メモ】09年11月8日生まれ。隣のシマウマ展示場との間を行き来するホロホロチョウ14羽と同居している。
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