多様な信仰の形紹介 古代から近代 土偶や絵図 茨城・日立で特別展

茨城新聞
2026年11月3日

茨城県日立市の遺跡出土品や仏像、仏画など信仰の形をテーマとする特別展「神さま仏さま土偶さま~日立の信仰と祈り」が同市宮田町の市郷土博物館で開かれている。古代の土偶から中世以降の神社の棟札、漁業にまつわる豊漁祈願まで地域に根差したさまざまな「祈り」を紹介している。今年開かれた神峰神社大祭礼と日立風流物の写真も並べた。同展は11月8日まで。

同展は縄文時代から弥生時代、中世、江戸期、近代まで幅広く歴史をひもとく。近年人気のある土偶は市内の大近平遺跡などで発掘された顔面や体の一部の遺物約40点を展示。同館担当者は「体のどこの部分か分かるよう見せ方を工夫した。どのように使っていたのか考えて見てもらいたい」と話した。

市内にあった不動尊(現在は廃寺)が所有していた「爪書(つめがき)不動霊験図」は、大正時代に同市会瀬地区の漁業者がメキシコにアワビ漁に向かう途中、嵐に遭った時の絵が描かれた。仏様に祈ると不動明王の剣が現れ、嵐を打ち破って船を助けたという逸話で、昭和期の作。同館の担当者は「近代の地元の人たちによる仏教信仰の形として残っている貴重な例」と指摘した。

このほか、平安時代の阿弥陀如来図や江戸時代のブッダねはん図、仏像を含め多彩な展示物で祈りの奥深さを提示した。