三田明さんの歌人生知って 写真や衣装展示 日立・吉田正記念館 茨城

茨城新聞
2026年9月20日

茨城県日立市宮田町の吉田正音楽記念館で、7月に名誉館長に就任した歌手の三田明さん(79)を紹介する企画展が開かれている。デビューから人気を博した一方、多額の借金を背負わされたり自宅火災に見舞われたりした苦境を経験。ファンを大事にする姿勢を貫いた歌人生を振り返る。

三田さんは東京生まれ。中学生の時、音楽好きの教師から「声がいい。歌ってみないか」と言われ、音楽同好会をつくった。兄が内緒でテレビのオーディション番組に応募し、たまたま審査員を務めた作曲家の吉田正さん(日立市出身)の目に留まった。優勝した三田さんに、吉田さんは「君は歌で生きていける」と門下生に迎え入れた。厳しいレッスンを経て、16歳の時に「美しい十代」でデビュー。故橋幸夫さんらと共に「四天王」と称され、スター街道を歩んだ。

しかし芸能事務所が突然倒産し、三田さん名義で勝手に多額の借金がされていた。自ら返済し、場所を選ばず仕事をし完済した。1972年には搭乗機がハイジャックに遭い、79年には自宅の火災で顔に大やけどを負った。苦難を経験しながら、その後は俳優の道も開いた。

歌手としては「ファンの方からたくさんの幸せをもらった。自分が歌で幸せをお裾分けする番」とファンを大事にした。7月にあった同館での名誉館長就任コンサートでも全国からファンが駆け付けた。2004年には日本レコード大賞功労賞を受賞した。

会場には19枚の写真パネルのほか、映画「若い港」「美しい十代」で着た衣装や、レコード大賞功労賞の受賞盾も並ぶ。同館の担当者は「人間味ある歌手の人生や歌を知ってもらい、魅力を感じてもらいたい」と話した。

同展は11月29日まで。入場無料。