お笑いコンビ「アップダウン」 特攻隊と原爆をテーマに群馬県内で9月に2公演

上毛新聞
2026年9月1日

音楽や笑いを切り口に、戦争の記憶を伝えるお笑いコンビ「アップダウン」の公演(ぐんま音楽劇実行委員会主催)が9月、群馬県内で初めて開かれる。特攻隊を描く音楽劇は5日に玉村町文化センターで、原爆体験をテーマにした伝承漫才は6日に藤岡市のみかぼみらい館でそれぞれ行われる。

音楽劇「桜の下で君と」はコンビの1人、竹森巧さんが知覧特攻平和会館(鹿児島県)を訪れた際、目にした ある特攻隊の士官の遺影や遺書を基に誕生した。本来は特攻できない立場の士官の主人公が、まな弟子と一緒に特攻に飛び立つまでを描く。

伝承漫才「希望の鐘」は長崎に原爆が投下された後、家族を亡くし、周りの生活が一変してしまった男の子の様子を漫才に仕立てた。

両公演とも体験者の証言や資料などから、事実を参考に物語を創作。中高生や一般の希望者が合唱ボランティアとして参加し、大勢で舞台をつくり上げる。

両日とも公演の前にワークショップを企画。6日は藤岡市出身の零式艦上戦闘機(ゼロ戦)設計者、堀越二郎など群馬県ゆかりの人物について紹介する。

実行委員会代表の松山励悦(れいえつ)さん(55)は訪問リハビリを仕事にしており、戦争を体験した高齢の利用者からの話で関心を持っていたという。昨年、名古屋市でアップダウンの舞台を見て衝撃を受け、群馬でも多くの人に見てもらいたいという思いでオファーした。

舞台では、現在と変わらない生活をする人々が戦争のうねりに巻き込まれる様子を表現していると説明。「悲惨さだけでなく、次の世代に希望を託し、戦争に行った人々を見てほしい」と来場を呼びかけている。

文化庁の「劇場・音楽堂等における子供舞台芸術鑑賞体験支援事業」の補助を受けている。チケットは公式アップダウンオンラインショップから事前に申し込める。5日は午後1時、6日は午後6時開演。大人3000円、高校生以下は無料で、同伴の大人は半額。問い合わせは松山さん(☎090-4528-3861)へ。