源流の大イワナ狙う 山形・玉川 水量多く、透明度も高く

釣り仲間の集まりに出ると「上谷さんは腕ではなく足で釣る釣り師です」などと紹介される。遠回しに「腕はまだまだ」ということか-と思ってしまうが、こう呼ばれて悪い気はしない私。武器は誰よりも早く遠くまでアプローチできる足である。8月上旬、山形県の玉川源流へ大イワナを求めて出かけた。
午前4時半、まだ薄暗い登山道を歩いてイワナのすむ川を目指す。今日の午後はFMだいごの釣り番組収録があるため、半日で茨城に戻る予定だ。

青く澄んだ玉川の源流域=山形県小国町
足早に山を登り1時間半、川にたどり着くと水量が多く大物が釣れそうな予感。早速、さおを伸ばそうとすると、さおの節々が粉々に折れてしまっていた。どうやら岩場から飛び降りた際、どこかへぶつけてしまったらしい。
仕方なく車を止めた所まで来た道を引き返す。そして代わりのさおを手に再び川を目指す。やっと川に降り立ったのは午前8時半過ぎ。残された時間は少ない。さおを伸ばさずさらに上流を目指すことにした。
この川はとても危険な川で、水位が高いときは最大限の注意を払って進む。できれば魚止め滝まで行きたいが、時間が足りないかもしれない。30分かかってやっと400メートル進み、ポイントでさおを伸ばす。

どこへぶつけたか、折れたさお
水深は4メートルくらいか。水の透明度は高く、吸い込まれそうなほどだ。さおは6メートル、ラインはフロロカーボン1号、大きなオモリを1個打つ。大物を狙う仕掛けだ。針に太いミミズを刺し激しい流れに入れ、水面から深さ1メートルくらいを流す。デカいやつは浅い所まで出てきて食うのだ。
目印が流れの中で止まる。「食ったか!」大きくアワセを入れるとぐんぐん深く潜っていく。今日は強気の太糸、さおを持つ手に力を込め大きく曲げていく。
すると簡単に勝負がついてしまった。期待したほどの魚ではなかったがそれでも大きなイワナだ。計測はしなかったがだいたい38センチくらい。写真を撮って元気なうちに流れに帰す。
その後、同じサイズがもう1匹釣れたところで引き返すことにした。お目当ての滝までは到達できなかった。帰りは浮具を膨らませ深い流れを泳いで帰る。
水温は12度、冷たくてとても気持ち良かった。登山道の帰りは下り。車まであっという間だった。茨城に戻るとスタジオでは番組進行役のリエさんが浴衣姿で待っていた。イワナ釣りで盛り上がる予定だったのに、浴衣や盆踊りトークになってしまった。(奔流倶楽部渓夢・上谷泰久)
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