国宝の「埴輪 挂甲の武人」17ぶりに里帰り 7月10日から群馬県立歴史博物館(群馬・高崎市)で展示 太田市で出土、埴輪で初の国宝指定

国宝の埴輪(はにわ)が17年ぶりに群馬県へ里帰り―。群馬県太田市飯塚町から出土し、埴輪として初めて国宝に指定された「埴輪 挂甲(けいこう)の武人」が7月10日から、高崎市綿貫町の県立歴史博物館で展示される。国立文化財機構文化財活用センター(東京都)が作品輸送費などを負担する貸与促進事業の一環で、本県では初めて同事業を活用する。
挂甲の武人(6世紀、古墳時代)は頭から足まで甲冑(かっちゅう)を着用し、 立体的で精巧な作りが特徴の人物埴輪。身分の高い権力者がモデルとされ、東京国立博物館が所蔵する。県内での展示は2009年以来となる。
渋川市の金井遺跡群出土品が昨年9月に国重要文化財に指定されたことを記念した県立歴史博物館の企画展「ヨロイを着た古墳人がみた世界」で展示する。同遺跡群は国内初となる「甲(よろい)を着た古墳人」の発見で注目されたが、その古墳人が身に着けていたよろいは、挂甲の武人のよろいと同じ種類の挂甲(小札甲)という。同館の担当者は「(挂甲の武人は)古墳時代の様子がうかがえる群馬ならではの絶好の史料」としている。
梱包(こんぽう)や輸送、保険といった関連費用を同センターが負担する国立文化財機構所蔵品貸与促進事業は、国立博物館4カ所と文化財研究所2カ所が所蔵する各地域ゆかりの文化財を貸し出す取り組み。17年度にスタートし、10年目の本年度は文化財94件を5県5施設で公開する予定だ。
同センター担当者は「地域ゆかりの物をぜひ地元でご覧いただきたい。地域の文化財への理解を深め、関心を持ってもらうきっかけにしたい」と話す。
企画展会場では、併せて貸し出される彩色復元した複製「埴輪 挂甲の武人」も展示され、国宝と複製を見比べられる。展示は8月30日まで。
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