朔太郎直筆の「悪筆」書簡取得 前橋文学館(群馬・前橋市)で2日から追加展示

上毛新聞
2026年5月11日

前橋文学館(群馬県前橋市千代田町)は1日、前橋市出身の詩人、萩原朔太郎が自身の文字を「悪筆」と記した直筆の書簡を取得したと発表した。生誕140年を記念して24日まで前橋文学館で開催中の企画展「悪筆。文字書体をなさず。冷汗冷汗。―萩原朔太郎と文字」にちなんで手に入れた。2日から追加展示する。

書簡は詩人仲間の竹村俊郎宛てのはがきで、消印は 1935(昭和10)年4月26日。依頼されていた色紙を送ったと伝えた上で、自身の文字を「悪筆にて汗顔の至り」と書いている。企画展の準備中に東京都内の企業の古書目録で見つけ、取得手続きを進めていた。

企画展は自ら悪筆と評する朔太郎の文字に注目し、書簡や直筆原稿などを紹介している。タイトルは雑誌に活字で掲載された朔太郎のエッセーから引用しており、これまでの展示品に朔太郎直筆の「悪筆」という文字はなかったという。

前橋文学館は「手書きの文字から活字とは異なる雰囲気や情報を感じてもらうのが今回の企画展の趣旨。そのタイトルにもなった『悪筆』を朔太郎自身が書いた文字を見て、自由に感じ取ってほしい」としている。

問い合わせは前橋文学館(☎027・235・8011)へ。