軍医・古宇田信近に焦点 西南・日清戦争、前線で治療 地元茨城・かすみがうらで企画展

茨城県かすみがうら市出身で、明治期に軍医として活躍した古宇田信近に焦点を当てた企画展「軍医 古宇田信近とふたつの戦争」が同市坂の市歴史博物館で開かれている。西南戦争から150年の節目を来年に控え、同戦争と日清戦争を軸に、当時の戦禍や軍医としての活動を中心に展示。同館は「人命と向き合う医療者としての姿勢を感じて」と来館を呼びかけている。同展は5月10日まで。
信近は1849(嘉永2)年生まれ。幼くして下土田村(現同市)で医業を営む古宇田家に養子に入った。幕末の志筑領主の侍医だった金子寿仙の下で2年間修業した後、東京大学医学部の前身の大学東校へ進学。戦争に従軍する当時の軍医制度の最初期に学び、軍医となった。
西南戦争と日清戦争では前線で治療に当たり、同戦争は軍医部長として朝鮮へ出征した森鷗外の部下として従軍。激戦地の一つだった旅順攻略の際、信近が作戦直前に医療スタッフや資材を届けたことに安堵(あんど)したことが、鷗外の日記に記されている。
日清戦争講和条約(下関条約)締結の際は、下関要塞病院(山口県)で院長を務めており、青年に襲われ負傷した清の全権大使、李鴻章の応急処置を施したことで知られる。
同館企画展で信近を取り扱うのは2022年以来。大久保隆史学芸員は「本人が残した日記などがないものの、人命と向き合う医療者としての姿勢や有能さを感じてほしい」と話した。
問い合わせは同館(電)029(896)0017。
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