建立1300年の金井沢碑(群馬・高崎市)で記念企画展 「世界の記憶」登録の上野三碑の一つ 6月7日まで県立歴史博物館

上毛新聞
2026年4月17日

国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」に登録された上野三碑の一つ、金井沢碑(群馬県高崎市山名町)の建立1300年を記念した特別展が10日、高崎市綿貫町の県立歴史博物館で始まった。約220点の資料を通じて、碑を建てた一族が碑文の112文字に込めた思いを探る。

金井沢碑は、 奈良時代初期の神亀3年(726年)建立の石碑。「三家(みやけ)子□(□は判読不明文字)」ら9人の名前が刻まれており、仏教の教えで結び付いた氏族が、祖先の供養や一族の繁栄を祈るために建てた。碑の冒頭には「上野国群馬郡下賛郷高田里」という地名が刻まれており、「群馬」の文字を使用した県内最古の事例としても知られている。

会場には、金井沢碑を建てた一族の祖先が葬られた可能性が高いとされる漆山古墳(同市下佐野町)の出土品や、碑文に登場する氏族名が書かれた文字瓦や銅印などが並ぶ。碑に登場する9人をイラストや関係図で示すほか、9人のうち4人が女性であることから古代の女性の在り方についても紹介。本県地域における古代仏教の広まりにも焦点を当てた。

金井沢碑の建立について、学芸員の品田里和さんは「一族の誇りや祈りを永遠のものとしたいという強い思いがあったのでは。祖先を敬う気持ちや郷土愛は私たちにも通じるものがある」と話す。

特別展「金井沢碑 1300年の時を超えたメッセージ」は6月7日まで。午前9時半~午後5時。月曜休館。観覧料は一般800円など。