足利学校裏門の茅葺き屋根を“匠の技”で新しく 復元から初めての葺き替え作業
下野新聞
2025年9月17日

国史跡足利学校(栃木県足利市昌平町)で、復元から35年がたった裏門の茅葺き屋根の葺き替え作業が行われている。
江戸中期の姿に復元された1990年以来、初めて。維持管理を続けてきたが、全体的に傷みが目立つようになっていたという。
今回は茅葺き技術の継承と発展を目指す「第27回茅葺きフォーラム」(全国社寺等屋根工事技術保存会主催)の県内初開催に合わせ、2日に着手した。
裏門屋根は広さ約36㎡で、茅葺屋根保存協会(下野市)や県外の職人が作業に当たっている。フォーラムが開かれた12日は、全国の職人ら約40人が見学。ススキの束を縛って固めたり、面をそろえたりする様子に熱心に見入っていた。
保存会の友井辰哉会長(53)は「地方ごとに屋根の特徴が違えば保存のための技も違う。技術の共有は大変意義深い」と話していた。作業は今月末まで行う。
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