《釣り》解禁日 アユ友釣り 大子・久慈川 トロ場への移動奏功 茨城

茨城新聞
2025年6月11日

いよいよアユ釣りが解禁となった。解禁日の1日、久慈川の川岸は朝早くから多くの釣り師でにぎわい、今や遅しと午前5時を待ちきれないようだった。私はいかにもアユを釣りそうないでたちだが、ヤマメやイワナを釣る渓流釣り師。アユはあまり得意ではないが、解禁日のタイミングで釣行リポートの順番が回ってきたので友釣りに挑戦してみた。

私は茨城県大子町で飲食店を開いている。解禁日の日曜日は忙しい。調理場を片付けて遅い昼食を済ませ、急いで支度。近所でオトリアユ1匹を購入し、店の前の久慈川にさおを伸ばす頃には午後3時半を過ぎていた。

小さなアユがキラキラと見える瀬にオトリを泳がすが、なかなか掛からない。やっとのことで10センチくらいのアユを掛けたが、あまりに小さく流れに戻した。

すると、今度は根掛かりで切れたと思われる誰かの仕掛けが私のものに絡まってしまった。瀬の中の大きな石の反対側まで回り込んで全ての仕掛けを回収し、さおに新しい仕掛けを張ってオトリを付け替えたが、かなり弱ってしまった。

速い流れではうまく泳いでくれないようなので、下流のトロ場に移動。黒い岩のアカ(コケ)がきれいになめ取られている。弱ったオトリをゆっくりその岩に誘うと縄張りアユが背後からアタックしてきた。「何とかこいつを引っかけよう」と狙いを定める。

 

2時間あまりで釣果7匹はまずまず

見えるアユを相手に数分、目印がギューンと飛ぶように持っていかれる。「やった! 掛かった」。慎重に網に入れるとオトリより大きい。18センチぐらいか。黄色い縁取りのヒレや背ビレがワイルドでかっこいい。

やっと元気なオトリに交換できた。周辺のトロ場に見えるアユを相手に練習だ。仲良しアユがキラキラしている中、オトリを散歩させていると、時折一回り大きい縄張りアユが現れる。

流れに任せてオトリを泳がせていると、再び目印が持っていかれた。今度のは16センチぐらい。元気がいいので速い流れに入れてみると、すぐに次が掛かった。

不慣れな私が連続で釣れたのは、あまり釣り人が入らなかった「さお抜けポイント」だったからか。

この日釣れたのは7匹。写真を撮る際2匹逃げられてしまった。約16センチがレギュラーサイズ。だんだんと大きく成長すると手応えも十分かと思う。(奔流倶楽部渓夢・上谷泰久)