窯元200超、勢ぞろい 29日から笠間の陶炎祭 茨城

茨城新聞
2025年4月25日

関東屈指の陶器市「笠間の陶炎祭(ひまつり)」が29日から、茨城県笠間市笠間の笠間芸術の森公園イベント広場で開かれる。200を超える窯元が参加し、陶磁器や飲食物を販売する。台湾の産地からの出展のほか、複数の企画展も行う。陶器ファンが待ち望む年に1度の祭典は5月5日まで行われる。

陶炎祭は1982年にスタートした。地元の作家や窯元が多彩な作品を販売することなどが人気となっており、今回で44回目。主催は笠間焼協同組合。

特別企画として「台湾鶯歌(インクー)産地開放日海外交流展」を実施する。台湾最大級の陶磁器産地、新北市鶯歌の約10の窯元が昨年に続いて出展。産地同士の交流は2年目、活動の幅を互いに広げようと、29日のオープニングイベント後には笠間と鶯歌で産地協定を結ぶ。

そのほか、稲田産御影石を砕いた釉薬(ゆうやく)原料「笠間長石」と、地域資源となる栗の剪定(せんてい)枝灰を釉薬に用いた、笠間陶芸大学校の研究成果を紹介する。

好評の「ぐい呑(の)み1000個展」は陶炎祭出店者のぐい呑み約千個を並べる。地元酒蔵の地酒試飲も楽しめる。小学生土面フェスティバルでは、同組合が指導に当たり市内11校約600人の小学6年生が作った土面を展示する。作家が作った100点を超える展示作品の中から選んだ抹茶碗(わん)でお茶をいただく「選んで飲んで味わえる『野点(のだて)』」も行う。

飲食ブースは約30。陶芸家が自ら作るホットドッグやカレー、丼物、焼き菓子などを販売。アルコールも提供する。

初日は市合併20周年記念ライブも企画。茨城県ゆかりの国民的歌手、故・坂本九さんの長女で歌手の大島花子さんが出演する。3日の「夜まつり&ライブ」には、日本民謡とラテンリズムを融合する民謡クルセイダーズがステージに立つ。

期間中は市民体育館や笠間ショッピングセンターポレポレシティ、県教育研修センターなどに無料駐車場を設け、会場まで臨時バスを運行する。大人(中学生以上)100円、小学生50円、未就学児無料。

開催時間は午前9時~午後5時。入場料500円(18歳以下、障害者は付き添い1人を含め無料)。問い合わせは同組合(電)0296(73)0058。

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