ひなまつりに届いた「青い目の人形」の意味は? 群馬・中之条町で企画展 3月23日まで

上毛新聞
2025年2月26日

貴重なひな人形を紹介する「ひなまつり展」が3月23日まで、群馬県中之条町の歴史と民俗の博物館「ミュゼ」で開かれている。人形師の永徳斎による「有職雛(ゆうそくびな)一式」(町重要文化財)をはじめ、江戸時代から近現代までの人形約200体などが並ぶ。

渋沢栄一の新紙幣発行にちなみ、日米親善事業として渋沢が尽力した「青い目の人形」のコーナーを設けた=写真。人形は米国から1927(昭和2)年3月3日のひな祭りに合わせて日本に届き、全国の学校や幼稚園に配布された。会場では吾妻郡内に残る2体を展示している。

ひな祭りの起源を探るコーナーでは、吾妻神社(同町)で行われる、人形(ヒトガタ)に罪やけがれを託して流す儀式の映像を紹介。江戸時代の人々のひな祭りに対する認識が分かる文献のパネルもある。

同館学芸員の長瀬有輝さんは「青い目の人形とひな祭りの関係性を知り、平和について改めて考えてほしい」と話す。

昭和の茶の間を再現展示する「昭和のくらしと道具展」も同時開催。木曜休館(3月20日は開館)。問い合わせは同館(電話0279-75-1922)へ。

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