ピアニスト・小井土文哉さん イタリア修業の成果披露 群馬・高崎芸術劇場で1月22日

上毛新聞
2025年1月16日

若手実力派の演奏家を紹介する「大友直人Presents T―Shotシリーズ」の第15弾は22日、ピアニストの小井土文哉さんを招き、高崎市の高崎芸術劇場で開かれます。

近年は若手の男性ピアニストが続々と頭角を現して実に頼もしい限りですが、その中でも小井土さんは特に注目を集める一人。英国のヘイスティングス国際ピアノ協奏曲コンクールでの優勝の実績もあり、既に国内外で多くの公演に出演していますが、高崎でのリサイタルは初めてです。

小井土さんは桐朋学園大で学んだ後にヨーロッパへ渡り、現在もイタリアのイモラ音楽院という名門校で研さんを積んでいます。ピアニストでイタリアを留学先に選ぶ人はあまり多くありませんが、イタリアは音楽分野でも素晴らしい歴史と伝統のある国ですからたくさん学び、いろいろと魅力的な経験をしていると思います。

小井土文哉さん(C)井村重人

プログラムにはフランク、フォーレ、スクリャービン、シューマンが並びます。前半はフランス色。ロシアの作曲家、スクリャービンはフランスで長く活動し、ロシアと近代フランスのテイストが美しくミックスした独特な世界を持ちます。シューマンのピアノソナタの大作で締めくくる、本格的で重厚なプログラムです。

言うまでもありませんがフルサイズのコンサートグランドピアノはとても大きな楽器です。楽器を十分に鳴らし弾きこなすのは容易ではありません。小井土さんが音楽ホールのピアノをどのように駆使して独自の音楽を聴かせてくれるのか、期待が膨らみますね。

 「大友直人Presents T-Shotシリーズvol.15 小井土文哉 ピアノ・リサイタル」は22日午後1時半開演。スクリャービンのピアノソナタ第3番やシューマンのピアノソナタ第1番などを贈る。全席指定2000円。問い合わせは同劇場(☎027-321-3900)へ。