高経大教員らが書籍「大学的群馬ガイド こだわりの歩き方」出版 研究者目線で魅力を発信
高崎経済大地域政策学部観光政策学科に所属する教員らが研究成果を持ち寄り、まとめた書籍「大学的群馬ガイド こだわりの歩き方」が出版された。群馬県の自然や歴史、住民の生活を紹介しながら、研究者目線で魅力を発信している。
同書はシリーズ物で、各地の大学教員らにより全国で作られている。群馬県版はなかったため、同学科の安田慎准教授(40)が出版社に持ちかけ、2019年ごろから準備に取りかかった。新型コロナウイルス感染症の影響で制作が一時滞ったが、22年夏ごろに再開し、完成に至った。
3部構成で第1部は「自然・地理と関わる」。群馬県の自然が織りなす情景や食探訪、温泉文化などについて紹介。第2部は「歴史・文化と関わる」で、建築物や祭りからみた桐生や、富岡製糸場と工女、榛名神社(高崎市)を生かした観光など地域の特色に焦点を当てた町づくりに触れている。第3部は「人・生活と関わる」。03年に閉園した高崎市のレジャー施設「カッパピア」の記憶や推理小説の中の群馬など群馬県の歴史に根差した多彩な物語を用意した。
安田准教授によると、執筆者13人のうち、群馬県出身者と県外出身者の割合はほぼ半々で「内と外の両面から群馬の魅力を探ることができる面白い本」と説明。「県外の人は地元民が外せない『鉄板』を、県民は県外から見た群馬像を通して魅力を再発見してほしい」と呼びかけている。
A5判。352ページで2640円。全国の書店などで扱っている。