八ツ場ぐるりん出発 群馬県・長野原で周遊バス開業式

上毛新聞
2024年5月2日

八ツ場ダム(群馬県長野原町)エリアを巡る周遊バス「八ツ場ぐるりん」の開業式が4月26日、町内にある運行会社「Dts creation(クリエーション)」の本社で開かれた。関係者がテープカットを行い、住民や観光客の利便性を高めるバスの門出を祝った。27日から運行する。

式典で、同社の冨沢裕二社長は「周遊バスは町の未来につながる事業と従業員全員が確信している。町の発展に寄与し、子どもたちに誇れる未来を創造することを誓う」とあいさつした。来賓の萩原睦男町長は「減便や廃止が相次ぐバス業界において、コロナ禍を越え、中山間地域で新規路線を立ち上げたことは快挙。多くの乗客の笑顔があふれることを願う」と期待した。

バスは、JR長野原草津口駅近くのDts本社前から浅間酒造観光センターや水陸両用バス乗り場である八ツ場湖(みず)の駅丸岩、やんば天明泥流ミュージアム、道の駅八ツ場ふるさと館、川原湯温泉駅、王湯、八ツ場ダムのルートを1周約40分で巡る。初便と終便は草津町の草津温泉エリアも運行する。

1日乗り放題のフリー乗車券は、八ツ場エリアで800円、草津・八ツ場エリアで1200円。Dts本社、湖の駅丸岩、バス車内のほか、同社のインターネットサイトで販売する。乗車1回分の普通運賃は車内で現金精算となり、八ツ場エリアで400円、草津・八ツ場エリアで800円。

同社は東京都内と草津・八ツ場エリアを結ぶ高速バス、八ツ場ダム湖での水陸両用バスなどを手がける。ダム周辺には2次交通による移動手段が少なく、車のない旅行者が観光スポットを巡ることが難しかったことから、周遊バス事業を企画した。