渋沢栄一と製糸場 ゆかりひもとく企画展 世界遺産10周年で群馬・富岡市
上毛新聞
2024年3月7日
日本の資本主義の父とされる実業家の渋沢栄一と、世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」との関わりを紹介する企画展が1日、群馬県富岡市の同製糸場で始まった。世界遺産登録10周年を記念して同市が行う一連の事業の第1弾。パネル展示を含む資料約30点を紹介し、蚕糸業の近代化をけん引した渋沢の功績に光を当てる。31日まで。
埼玉県深谷市に生まれ、新1万円札の肖像に採用されるまでの足跡をたどる構成。10代の頃に染料の藍玉を売りに富岡の地を訪れていたことを示す文献や製糸場を視察する渋沢を写した唯一の写真、渋沢が設立した日本煉瓦(れんが)製造で作られ、製糸場で出土したれんがなどを展示し、渋沢と製糸場の関係をひもとく。
同県三郷市から訪れた唯根綾さん(50)は「渋沢と製糸場につながりがあるとは知らなかった」と興味深そうに展示を眺めていた。