豊富な地魚味わって 北茨城「食彩太信」新メニュー・海鮮しゃぶしゃぶ
茨城新聞
2023年7月12日
夏の観光シーズンを前に、水産加工のまえけん(茨城県北茨城市大津町、前田賢一社長)は、同社が運営する飲食店「食彩太信(だいしん)」で新メニューの海鮮しゃぶしゃぶ「酒炎鍋」の提供を始めた。地元・大津漁港や勿来漁港(福島県)などで水揚げされた四季折々の魚介類を地酒と昆布だしでさっとくぐらせるのが特徴。前田社長は「北茨城は漁の町。豊富な地魚を味わってほしい」と話す。
地元の魚の良さを訴えたいと今年1月からメニューを考案し、試作を開始。海鮮をくぐらせる地酒は、炎の出方が良い森島酒造(茨城県日立市)の商品を選んだ。
酒炎鍋は四季折々で約7種類の魚介類が入る。夏は、大津港産ツブ貝、ヤリイカ、水ダコ、ヒラメのほか、勿来港で揚がった地魚を使う。季節ごとに旬の魚介類を生かしていく予定だ。
単品とコース料理を用意。種類は「華」「雅」「極み」の三つ。価格は5500~1万1千円。
仲買人でもある前田社長は、各漁港で魚を買い付ける際に「(福島第1原発の処理水の海洋放出で)売れなくなるのでは」「値が下がる」など、漁業関係者の心配の声を聞いているという。前田社長は「北茨城市民、料理人、仲買人として風評被害に負けないように、地魚の魅力を発信したい」と意気込む。