県北芸術祭参加の原さん 住民の思い、絵に表現

茨城新聞
2016年7月24日

今秋開催の「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」に参加するアーティストの原高史さんと地域の住民らが協力して作品を制作するワークショップが23日、常陸太田市東二町の旧亀宗ビルで開かれた。

原さんは国内外で、地域の住民から聞いた言葉を、絵とともにピンク色のパネルに描いて窓に貼る活動に取り組んでいる。県北芸術祭では同市の鯨ケ丘地区で、市郷土資料館「梅津会館」をはじめ、商店や民家の窓をパネルで埋め尽くすプロジェクトを展開する。

ワークショップには市内外から約30人が参加した。冒頭、原さんが創作活動のエピソードを交えながら説明。自分の思い出の場所や、家族へのメッセージなどをシールにしてパネルに貼り付けると、原さんが言葉に込められた思いを表現した絵の輪郭を描き、参加者がクレヨンで思い思いの色に塗り上げた。完成した作品は芸術祭期間中に同地区で展示する。

「いつも穏やかな気持ちで」という願いと、女性の絵を描いたひたちなか市の会社員、秋山理沙さん(30)は、「普段クレヨンを使っていないので難しかった」と話し、「各地の芸術祭を回るのが好きなので」と9月の開幕が待ち遠しそうだった。

「伸び伸びとしているイメージのものが多かった」と作品の印象を語った原さんは、「これをきっかけに、来場者と住民が触れ合い、この地域が盛り上がるようなプロジェクトにしたい」と意気込んだ。

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