弘道館で曝書公開 150冊、状態確認
茨城新聞
2015年10月27日
水戸市三の丸1丁目の弘道館で24日から、所蔵している「大日本史」などの書籍を虫干しする「曝書(ばくしょ)」が初公開されている。書籍に風を通してカビや虫の害を防ぐとともに、綴じ糸の状態を丁寧に点検。建学精神を記した「弘道館記」などの版木も展示し、入館者は江戸時代の技術の高さに感心していた。
同館至善堂でカーペットを敷いた上に、書籍150冊を並べ、マスクと手袋を着用した職員がページをめくりながら風を通し、本の状態をチェックした。
曝書を解説した同館学芸員の小圷のり子さん(46)は「弘道館は藩校当時6千冊の蔵書を数えた。根気のいる作業だった」と紹介。固いヤマザクラの木を使った版木に、小さなふりがなを浮かび上がらせた版木を「彫り師の技術の高さを味わってほしい」と案内した。
曝書公開は28日まで(雨天時は版木のみ)、解説は午前10時など2回、約30分間。入館料は大人200円、小中学生100円。
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