水戸に文化芸術 新拠点 中心市街地ギャラリー

茨城新聞
2018年9月21日

水戸の文化芸術の新たな拠点として、現代アートを発信するギャラリー「ARTS ISOZAKI」(磯崎寛也代表)が、水戸市三の丸1丁目にオープンした。国内外で活躍する作家からストリートアートまで、才能あふれる芸術活動を幅広く紹介。ギャラリーを活用した若手作家の育成・支援や中心街の活性化にも取り組む。

ギャラリーは国道50号の銀杏坂に面した3階建て雑居ビルを改装した。エントランスのシャッターに開く直径約120センチの穴をくぐって出入りするユニークな外観。白色を基調とした1階は、洗練された約20平方メートルの展示スペース、2階部分には若手作家の育成・支援のためのアトリエが設けられている。

演出などのディレクションは、十和田市現代美術館(青森県)元ゼネラルマネジャーの磯崎寛也さん(53)が務める。現在は「水戸ど真ん中再生プロジェクト」の参画メンバーや水戸構想会議の副理事長を担う。その手腕を生かし、幅広い分野の作品紹介、若手作家の支援を目指すとともに、ギャラリーを活用した地域活性化も見据える。

水戸の中心街の衰退を懸念する磯崎さんは、「現代美術は考えるきっかけを与えるもの。この街にしかないものを築きたい。『水戸ど真ん中再生プロジェクト』と協力し、最終的に水戸に芸術の学校をつくりたい」と抱負を語る。

ギャラリーでは、こけら落としとして、水戸市出身の現代美術家、雨宮庸介さん(43)の個展「あ、あな、あなた」を11月11日まで開催している。現在、ベルリンを拠点に活躍する作家のリアルな彫刻作品など、空間と呼応した多彩な芸術表現が楽しめる。ギャラリーの開場は金・土・日曜と祝日の午後3~6時。入場無料。

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