調理体験用の回転釜を設置 群馬・安中市の松井田学校給食センター、児童らが作業の大変さ実感

上毛新聞
2025年12月30日

学校給食への理解と関心を高めてもらおうと、群馬県安中市の松井田学校給食センターは本年度、安中市松井田町新堀の施設内に調理体験用の回転釜を新たに設けた。釜の中に食材に見立てたお手玉が入っており、児童らが給食調理で使用する大きなしゃもじ「スパテラ」でかき混ぜたりして“給食づくり”を体感している。給食を作ってくれる人たちへの感謝の気持ちを育むとともに、食品ロス削減にもつなげる。

体験用の回転釜は、安中小給食室の建て替え工事に伴い、不要となった ガス回転釜を改造し、2階会議室に設置した。センターは小学生や保護者らを対象に施設見学の受け入れを行っており、2階から1階の調理室を見学した後、座学で施設概要や調理工程の説明を受ける際、調理体験の機会として有効活用される。

センターの牧野光程所長は「重みがあり混ぜるのに苦労するが、普段食べている給食ができるまでの大変さを感じてもらい、残さず食べようと思うきっかになれば」と期待を込める。

安中西横野小の1年生と教諭の約30人が12月中旬、センターを訪れ、給食を作っている現場を間近で感じた。児童らは「おなかが空いてきた」「早く食べたい」と和気あいあいと見学を楽しむ中でも、「大きな鍋がいっぱい。しゃもじも」「材料もたくさん。重そう」と調理の大変さを感じ取った様子だった。体験では踏み台に上がり、スパテラを手に見よう見まねで懸命に動かしていた。