現代日本画の精鋭集結 院展茨城五浦展 60点、那波多目さんや倉島さん 北茨城・県天心記念五浦美術館

茨城新聞
2025年6月28日

日本美術院の「再興第109回院展茨城五浦展」が、茨城県北茨城市大津町の県天心記念五浦美術館で開かれている。現代日本画の精鋭が集う「院展」の巡回展として隔年で開催。昨秋開かれた第109回院展(東京・上野)の出品作から、同人や受賞作家、茨城県ゆかりの作家を含む60点を紹介する。

同美術院は1898(明治31)年、岡倉天心(覚三)などを中心に創立され、1906年に同美術院の研究所が東京谷中から茨城県・五浦に移された。天心没後の14年、横山大観などによって再興され、日本画壇の一翼を担ってきた。

今回は代表理事の那波多目功一さん(同県ひたちなか市出身、東京都)が故郷の公園の松を描いた「夕映の松」をはじめ、監事の倉島重友さん(同県龍ケ崎市)の「月明かり」などが並ぶ。

このほか、同人の國司華子さん(同県かすみがうら市)や山本浩之さん(同県牛久市)などの作品をはじめ、奨励賞を受賞した水見剛さん(同県つくば市)、若手で注目される中村瞭佑さん(同県取手市)まで、茨城県ゆかりの院展作家の作品を一堂に紹介。第30回天心記念茨城賞に輝いた山浦めぐみさん(広島県)の「A sight -45-」も展示している。

会期は7月21日まで。問い合わせは同館(電)0293(46)5311。