鉾田の出版文化紹介 江戸時代の俳諧集展示 茨城
茨城新聞
2025年4月21日

茨城県鉾田市内で保管されていた江戸時代の出版物などを紹介する企画展「常陸鉾田地方の出版文化と農村教育~江戸時代出版物と私塾・寺子屋教育のすがた~」が、同市徳宿の市生涯学習館「とくしゅくの杜」で開かれている。地元の人による俳諧集のほか寺子屋の教科書などが展示され、当時の雰囲気が伝わる内容になっている。同展は5月18日まで。
同展はNHK大河ドラマ「べらぼう 蔦重栄華乃夢噺」にちなみ、江戸時代の出版と鉾田地方への影響をテーマに掲げる。
とくしゅくの杜市民学芸員の東野一也さん(49)によると、江戸時代に鹿行地方では松尾芭蕉や小林一茶の影響で、俳諧が盛んだったという。展示されている俳諧集は、現鉾田市の村役員組頭であった江幡家が選者の一人として出版に関わっていたことを示す資料だという。
東野さんは「江戸時代の鉾田にも活字に触れていた文化があった。原本を見て、当時の姿を感じてほしい」と来場を呼びかけた。
5月11日午後1時半からは企画展講座として「江戸鉾田地方の寺子屋と教科書」「長久保赤水の日本全図出版」を予定している。