視覚障害者も楽しめる凹凸の上毛かるた 絵札原版を展示 群馬・前橋市

上毛新聞
2024年10月4日

視覚障害者でも楽しめるように絵札に凹凸を施した「みんなとつながる上毛かるた」を紹介する展示会(県立点字図書館主催)が27日、群馬県前橋市の県社会福祉総合センターで始まった。絵札の原版や共生社会に向けた活動を周知するパネルなど30点が並び、来場者の関心を集めている。10月5日まで。

絵札は全盲の彫刻家、三輪途道(みちよ)さんが 代表を務める一般社団法人メノキ(下仁田町)が、眼鏡チェーン「JINS」を展開するジンズ(前橋市)などの協力を得て、昨年8月に制作した。札を取りやすくしようと、今年7月にはデザインや凹凸の深さなどを一部改良した第2版を完成させた。

会場には女性や織り機を立体的に表現した「桐生は日本の機どころ」など手触りで識別できるように工夫された絵札の原版、群馬大学生らが仕上げた複製が並べられている。県内の短期大などで実施した芸術と障害の関係を学ぶ講義の様子を切り取ったパネルも展示されている。

メノキの副代表理事、福西敏宏さん(60)は「かるたをはじめとした芸術作品を通じて、目が見えない人の『豊かな世界観』を感じてほしい」と話している。

午前10時~午後4時10分。入場無料。10月3日には誰もが参加できるかるたの体験会を実施する。

問い合わせは同図書館(027-255-6567)へ。