永井農業の「加宝地ほしいも」、茨城のプレミアム品認定 甘さとやわらかさが調和
干し芋生産を手がける永井農業(茨城県ひたちなか市中根)の「加宝地(かほうじ)ほしいも(紅はるか平干し)」が、同県ほしいもトップブランド化評価委員会(田口和憲委員長)の選ぶ「ほしいも王国いばらきプレミアム2024」に認定された。甘さとやわらかさのバランスの良さが最大の特長。プレミアム商品として認定シールが貼られ、28日から東京都内の百貨店や東京・銀座の県アンテナショップ「IBARAKI sense(イバラキセンス)」などで販売される。
同商品は県が定めた「ほしいも王国いばらきプレミアム2024」のスタンダード基準を満たし、15件の応募の中から1、2次審査に加え、食見審査を経て選ばれた。
こだわりの生産、工程などにより糖度が高く、生産した原料芋の糖度はスタンダード基準の「13度以上」を超える17.8度。さらに、加宝地ほしいもの糖度は75.6度で、こちらもスタンダード基準の「65度以上」を大きく上回っている。
加宝地ほしいもは、永井農業の低温貯蔵庫で100日以上寝かせるなど手間暇を惜しまず作られており、通常の干し芋の約5倍の時間をかけているという。県産地振興課によると、都内などで販売される価格は、通常の干し芋の約3倍となる1キロ1万円程度になるという。
県庁で開かれた認定式で、永井農業の永井彰一さん(72)は「このような認定を頂き、名誉に思う」と喜んだ。長男の祐一さん(44)は、飯塚博之副知事から干し芋作りの苦労について聞かれ、「昨年夏の猛暑を含め、異常気象に対応するのが大変」と語った。
県ほしいもトップブランド化評価委員会は、2023年5月に設置。構成員は干し芋生産者、バイヤー、有識者ら計13人。これまで委員会を5回開催し、トップブランドの基準設定や認定方法、ブランドのネーミング、ロゴマークの検討などをしてきた。
県が定めた干し芋のスタンダード基準は、①水分率20%以上②糖度65度以上③色、形状に優れるもの④水分活性0.81以下⑤適切な賞味期限を設定-などと決まっている。