県北芸術祭閉幕、来場者75万人に 常陸大宮でイベント
県北6市町を舞台に初めて開催された国際アートフェスティバル「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」は20日、全65日間の会期を終え、閉幕した。会期中、現代アートを中心とする国内外のアーティスト85組が計約100の作品・プロジェクトを発表。総来場者数は当初目標の30万人を大きく上回り、延べ約75万人に達する見通し。常陸大宮市岩崎の道の駅常陸大宮・かわプラザで同日夜、閉幕を記念するイベントがあり、実行委会長の橋本昌知事は「間違いなく成功といっていい」と成果をアピールした。
同芸術祭は9月17日に開幕。「海か、山か、芸術か?」をテーマに、4エリアの計32会場で展示が行われた。開幕前から千人を超える住民らがサポーターとして、アーティストの作品制作や会場運営を支援。さらに、住民参加型のイベントやワークショップなどで、来場者や地域住民らが参加アーティストと触れ合う場面も多く見られた。
来場者数は10月末時点で、延べ約45万9千人に上り、11月以降も紅葉シーズンと重なり、週末を中心に順調に客足を伸ばした。
閉幕イベントには、スタッフや地元関係者のほか、一部のアーティストやサポーターら計約150人が駆け付け、芋煮や地元食材の料理を囲みながら、笑顔で労をねぎらい合った。
橋本知事はあいさつの中で、次回以降の開催について「初めての年にかなりの人に来てもらった。今回の結果を受けて、皆さんの熱意も踏まえながら、次の方向を考えていきたい」と前向きな意向を示した。
総合ディレクターを務めた森美術館長の南條史生さんは、スタッフやアーティストらに感謝の意を示しながら、「来場者が見て驚き、知って驚き、やってみて驚く体験を持てるような芸術祭になった」と手応えを強調。「2回目もぜひ、やってほしい」と継続開催を求めた。
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