剣術、伝来の形披露 鹿嶋、鹿島新当流が道場開き

茨城新聞
2015年1月8日

戦国時代の剣豪、塚原卜伝が流祖となっている「鹿島新当流剣術」の道場開きが7日、鹿嶋市宮中の宗家方の道場であり、門人たちが新年を祝って今年1年の無事を祈るとともに、初稽古に汗を流した。
鹿島新当流は、「鹿島の太刀」などの伝統を踏まえ卜伝が独自に完成した剣術で、「新当流」は「心を新たにして事に当たれ」の意味がある。
式には宗家の吉川常隆さん(64)をはじめ、師範2人や門人8人が参加。お供え物をした神棚を前に、鹿島神宮の神職が祝詞を奏上した後、恒例で剣歌を全員で歌った。
式には来賓として鹿嶋市の錦織孝一市長や笹本勝己市観光協会長らも参列。神事が終わると初稽古が行われ、門人たちが2人一組になって伝来の形を次々に披露した。
腕を上げ、宗家から「面太刀(おもてのたち)目録」を授与された石畳敏治さん(64)は「入門から19年目で感激に耐えない。するめのようにかめばかむほど味が出るのが鹿島新当流」と、奥深い新当流の魅力を語った。

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