古河で鷹見久太郎展 幼児教育重視の絵雑誌

茨城新聞
2015年12月11日

大正時代創刊で先駆的な幼児教育の考え方に基づく子ども向け絵雑誌と、担い手となった古河市出身の出版人、鷹見久太郎(1875~1945年)に光を当てた企画展「鷹見久太郎と絵雑誌『コドモノクニ』」が、同市中央町3丁目の古河文学館で開かれている。絵雑誌を通し良質な文化を子どもに送り届けた久太郎の理想と情熱が紹介されている。

会場には絵雑誌に掲載された童画家の岡本帰一や竹井武雄らによる原画など約100点を展示。竹久夢二や東山魁夷らの描いた童画などが見どころ。
久太郎は江戸時代後期の古河藩家老、鷹見泉石のひ孫。文学者の国木田独歩から「婦人画報」などの事業を継承し、出版社「東京社」を設立した。1922年、絵雑誌「コドモノクニ」を創刊。童謡顧問には野口雨情や北原白秋を招いた。
「コドモノクニ」はB4サイズのオフセット5色刷り、30ページで定価50銭で販売された。44年3月の休刊まで、月刊で計287号を刊行。発行部数は約2万部。絵は画期的な手法だった見開きで印刷され、子どもが扱っても壊れにくいように厚い紙が使用されていた。
同館学芸員の秋澤正之さん(43)は雑誌について「久太郎はまだ字の読めない幼児でも見て分かる、情操教育に役立つ絵雑誌を目指した。利益も度外視されていた。久太郎が単なる出版人ではなく、幼児教育を重視していたことを知ってほしい」と話している。
会期は12月26日まで。問い合わせは同館(電)0280(21)1129。

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