スノーシュー体験 白銀の世界 一歩ずつ 中之条

上毛新聞
2017年3月24日

「ザクッ、ザクッ」。白銀の世界を一歩ずつ歩く。誰の足跡も無い真っ白な雪の上に、自分の歩いた軌跡がついていく。
中之条町観光協会が主催する、チャツボミゴケ公園の観光関係者向けのスノーシュー体験ツアーに参加した。野反湖うらやまガイドの木村多恵子さんの自然環境や地域文化の解説を聞きながら、冬季(12月~4月)閉鎖中の公園内を進む。
公園内には群馬鉄山の鉄鉱石の鉱山跡があり、鉄鉱生成地にはチャツボミゴケが1万年以上前から群集しているとされている。その歴史や仕組みが観察できる貴重な環境が評価され、先月、国の天然記念物に指定された。
ツアーは、午前10時ごろ同公園入り口を出発し、約5キロの道のりを行く。積雪はおよそ1・5メートル。夏は遊歩道を歩いて散策するが、雪の上なら自分たちの行きたい場所を歩ける。これもスノーシューの魅力の一つだ。
2時間ほど歩くと、折り返し地点の「穴地獄」に着いた。穴地獄は群生地の中心部。冬でも水の温度が高いため、コケには雪が付着せず白と緑のコントラストを楽しめる。
ここまでは緩やかな上り坂が続いた。休憩時間は参加者と一緒に、写真を撮るなどして周りの景色を満喫した。木村さんは「カモシカなどの野生動物に出合えることもある」と自然の中を歩くツアーの楽しさを教えてくれた。
昼食は少し先の氷結した水池の上で取った。町観光協会から振る舞われる地元食材を利用した特製弁当をほおばった。
ツアーは約5時間で終了し、道の駅六合へ移動。駅内にある日帰り入浴施設で汗を流したり、土産を買ったりできる。
未経験者でもガイドの案内の下、気軽に雪原歩きができるツアー。体験した中之条ビエンナーレに参加予定の芸術家、花輪奈穂さんは「初めて歩くふかふかの雪の感触は忘れられない。この経験を創作に生かしたい」と興奮した様子だった。
同協会は「冬から春に移りゆく自然の流れを肌で感じてほしい」と見どころを話している。
(中之条支局 山岸章利)

【メモ】チャツボミゴケ公園スノーシューツアーは31日まで。所要時間は道の駅などへの移動時間も含めて約7時間。参加費はスノーシューとストックのレンタル代込みで、中学生以上7800円、子ども6800円。温泉に入浴する場合は、別途400円が必要。予約や問い合わせは同観光協会(☎0279・75・8814)へ。

 

写真:白と緑のコントラストが楽しめる穴地獄周辺

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