古民家改修、交流拠点へ 河内町、官民協働

茨城新聞
2016年12月16日

町に新たなにぎわいを生み出そうと、河内町で官民が協働で築100年超の古民家を改修し、新たな交流拠点をつくる取り組みが進められている。古民家は「長竿亭」として、17日に手打ちそば店がオープンするほか、本年度中にタッチパネル型の観光案内板も設置し、情報発信の場としたい考えだ。町企画財務課は「住民が気軽に集える場になれば。観光客にとっては町の特産品や名所などの地域情報を収集できる場にしたい」と狙いを話している。

同課によると、古民家は同町長竿にある木造平屋住宅(延べ床面積約200平方メートル)で、町民が2011年に町に寄付した。約10年間空き家だったため、老朽化が進んでおり、町は解体も含めて利活用を検討してきた。そんな中、全国自治体で古民家再生によるにぎわいづくりに成功した例があることから、町でも活性化へ向け本年度事業を始めた。

町は2~3月に古民家の活用を希望する事業者を公募し、土浦市の大豆加工販売会社「豆庄(まめしょう)」が応募。改修は町と同社が費用を出し合い、8月から進めてきた。総事業費は約3千万円。

古民家には、同社が経営するそば店のほか、町民や観光客らが気軽に使える座敷を整備。さらに本年中には、町産大豆を使用した豆腐や湯葉などの特産品販売所を設ける。入り口付近にはタッチパネル型の観光案内板を置き、町内の名所や景観、イベント案内などを提供して観光客らに町歩きなどに活用してもらいたい考えだ。

町は都心や成田空港から車で1時間以内の立地を生かし、「田舎暮らしに興味のある都会の若者や外国人観光客を、古民家を通じて町に呼び込みたい。町を広くPRする拠点になれば」(同課)と話している。

17日午前10時から、同町長竿3901の「長竿亭」で記念式典を開催。同日午前11時半から、そば店がオープンする。問い合わせは同課(電)0297(84)2111

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