朔太郎撮影の風景 今と対比  前橋文学館

上毛新聞
2016年9月6日

ㅤ前橋市出身の詩人、萩原朔太郎が撮影した風景写真と同じ場所で撮った作品を対比させて展示する企画展「こころの郷愁を撮りたい―朔太郎・朔美写真展」が3日、同市千代田町の前橋文学館で始まった。朔太郎が明治~昭和期に撮った作品と、孫で同館館長の朔美さんが2012~16年に撮影した写真計54点を紹介している。10月30日まで。
ㅤ朔太郎は写真によって「心の郷愁が写したい」(「僕の写真機」)とし、出身地の前橋や、上京後に住んだ鎌倉や大森で風景や人物を撮った。朔美さんは、同じ場所で撮影し続ける「定点観測写真」をライフワークとしている。
ㅤ馬場川通りや赤城大沼のほか、鎌倉の浜辺、JR大森駅前の坂道を写した作品が並ぶ。訪れていた真鍋苑子さん(26)=前橋市笂井町=は「人工物などは変化が見られるが、孫ということもあって共通した雰囲気がある」と見入っていた。
ㅤ企画展は、12年に開催して以来2回目。13年以降に撮り増した作品13点を加えた。
水曜休館。問い合わせは同館(☎027・235・8011)へ。

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