日本一のおもてなしを DC始動・県庁で式典 JR両毛線に新駅

下野新聞
2018年4月2日

 本県開催は19年ぶりとなるJRグループの大型観光企画「本物の出会い 栃木」デスティネーションキャンペーン(DC)が1日、始まった。県庁ではオープニングセレモニーが行われるなど、県内各地でDCにちなんだイベントが開催された。DCは6月まで全国各地で本県の魅力をPRし、県内ではさまざまな関連イベントなどを展開して観光客を迎える。また同日、足利市ではJR両毛線に新駅「あしかがフラワーパーク駅」が開業した。

 県庁1階ロビーで行われたオープニングセレモニーはDC実行委員会長の福田富一(ふくだとみかず)知事や、JR東日本の深沢祐二(ふかさわゆうじ)社長、県内自治体、観光業界の関係者らが出席した。

 福田知事は「オール栃木で日本一のおもてなしをしましょう」と呼び掛け、深沢社長は「『本物の出会い 栃木』を来た方に実感してもらえるよう、しっかり取り組みたい」と強調した。

 式典後、福田知事は記者団に対し、県民らが登録して観光客をもてなす「おもてなしいちご隊」の登録者が2万7千人を超えたことを明らかにした。会場では県内の特産品販売やミニ新幹線の運行などもあり、多くの来場者でにぎわった。

 あしかがフラワーパーク駅はJR両毛線足利-富田駅間で建設が進められてきた。県内のJR線新駅は自治医大駅以来35年ぶり。JRと地元自治体が連携して沿線の活性化を図る県内初の「戦略的新駅」として昨年8月に着工した。付近には春のフジや冬のイルミネーションが人気の「あしかがフラワーパーク」がある。

 同日は足利市迫間(はさま)町の駅前広場で開業式典が開かれ、約800人が新たな駅の誕生を祝った。JR東日本高崎支社の木村法雄(きむらのりお)支社長は「多くの観光客に利用していただき、地域を盛り上げたい」とあいさつし、同市の和泉(いずみ)聡(さとし)市長が「周辺の開発を通じて夢のある地域としたい」と強調した。

 同市地域おこし協力隊の山下彩華(やましたあやか)さん(26)がデザインした、特製ヘッドマークを付けた電車を参加者で見送った。

 同市富田中2年平沢望愛(ひらさわのあ)さん(13)は「きれいな駅になった。たくさんの人に自然豊かな地域を見てほしい」と笑顔で話した。

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