3人の作家が“言葉”を解釈、オブジェや漫画に 太田市美術館・図書館(群馬・太田市)で企画展 9月6日まで

詩をオブジェに、ニュース報道を漫画に。言葉を通じて受け取った感情や情景を、3人のアーティストが自分の解釈を加えて再構成した映像や絵画など約40点を飾る企画展「なぞる。」が群馬県太田市美術館・図書館で開かれている。多様な方法で表現された作品と向き合うことで、その背後にある言葉の力を感じさせる。9月6日まで。
作品を並べたのは、古典文学を 模様や抽象的な形に視覚化する大城夏紀さん、文学作品の文字に着目してアニメーションにする折笠良さん、法廷画家の活動を通じて事件の当事者に思いをはせた漫画などを描く松元悠さんの3人。
大城さんは万葉集に収録された額田王(ぬかたのおおきみ)の和歌と古代ギリシャのサッフォーによる詩を取り上げ、淡い色の抽象画に鳥や植物をあしらった細かい模様を重ねた映像を立体物に投影した。「時代も地域も違う2人の言葉なのに人間の本質のような共通点があって面白い」と受け止める。
折笠さんは高柳誠の詩「落書」を題材にしたアニメーションを作成。高層ビルの模型のようなオブジェに詩の文字を書き込んで撮影し、言葉が壊れていく様子を映像にした。「映像をきっかけに元の詩にも関心を持ってもらいたい」と語る。
松元さんは「赤の他人のことなのに人を怒らせたり、悲しませたりするニュースに興味があった」。法廷画家として傍聴した事件の現場に赴き、事件が起きた背景や関係者の心情を想像するという。その過程で自分の中に芽生えた感情を石版画と漫画、メモ書きの組み合わせで伝える。
美術館と図書館を併設する同館の特徴を生かした「本と美術の展覧会」の第6弾として企画した。担当学芸員の矢ケ崎結花さんは「言葉と向き合うとこれだけ違う表現ができるのかと驚くはず。3人の多様な作品を楽しんでほしい」と話す。
午前10時~午後6時(入場は午後5時半)。月曜休館。観覧料500円。問い合わせは太田市美術館・図書館(☎0276-55-3036)へ。
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