《釣り》マダイ、テンヤで挑む 茨城・日立沖 駆け上がり、大物逃す

茨城新聞
2026年2月17日

私の専門は川釣りだが、海の釣りも好きだ。あまり得意ではない海だからこそ面白い、と積極的にチャレンジしているのが「ひとつテンヤ」を使ったマダイ釣り。いつかマダイ名人になりたいと思うほどだ。今回は茨城県の日立久慈漁港の釣友丸(若林一船長)に乗って修業してきた。

ひとつテンヤは千葉県の外房から広まった釣り方である。釣り文化のほとんどは西から関東に伝わってくるので、この釣りはちょっと珍しいパターン。

マダイ以外にカサゴも釣れた

私が懇意にする釣り具メーカーも関西地方に拠点があり、ひとつテンヤについてはあまり詳しくない。しかし関西には古くからタイカブラという釣り方があり、最近ではタイカブラに似たひとつテンヤ釣りの道具も釣具店に並んでいる。

いつもは関東式のテンヤを自作、使用している私だが、今回はカブラっぽい誘導テンヤで挑戦してみた。

ポイントは久慈漁港沖の水深40メートル。釣友丸もそうだが、最近はパラシュートを海中に投入して潮流に乗せる船の流し方をする船が少なくなってきている。

ひとつテンヤに似たオーナーばりのチェンジアップカスタム

今日も風を船の横から受け、風任せに流す釣りだ。風を受ける船は海底に落としたテンヤからどんどん遠ざかり、道糸は斜めに海中に入って、ゆっくりテンヤを引っ張るイメージ。

こうした状況ではカブラ誘導テンヤが有利なのだと思う。だが、この日はあまりタイのアタリが来ない。いつもなら深い所から浅いエリアに差しかかる駆け上がりでアタリがあるのだが、釣れるのはカサゴとベラ。本来は夏に元気な魚だ。

そうこうするうち浅いエリアから再び深くなる所でやっとアタリ。「やった、きたー」。グイグイと大きくたたいて潜る手応えは大物だ。しかし途中で逃げられる。同じ失態を再度繰り返し、じだんだを踏んだ。

大きいタイのアタリの出し方など存在しない。とにかく数を釣ると、確率で大物がヒットするのがこの釣り。テンヤの投入を繰り返し、餌を付け替えるなどしてアタリを待った。すると、マダイ特有のアタリと引き! ついに20センチの本命を釣り上げた。

今日は若林船長もさおを出す。底が岩礁のポイントで小魚を針にかけたと思った次の瞬間、ヒラマサと思われる大物がヒット! ビュービュー糸を出して大暴れ。しかしこれも逃げられる。逃げられ病は船長にも伝染するらしい。しかしカサゴの釣果には恵まれた。

冷たい風の吹く中、今日のカブラタイプのテンヤシステムにどう改良を加えようかなどと船長と話し合うのも楽しい時間だった。(奔流倶楽部渓夢・上谷泰久)