《釣り》夏の利根川シーバス狙う ベイト豊富、夜間活性

夏の利根川はベイト(餌の小魚)が豊富。特にイナッコ(ボラの幼魚10センチ超)、ハク(同10センチ以下)、サッパ、コノシロなどが群れで入りやすく、シーバス(スズキ)もそれを追って活発に動く。暑さで魚の活性が下がる日中を避けたナイトゲームは、シーバス釣り一番の魅力である強烈な引きが味わえる。
夜はベイトとなるイナッコが岸際に寄ってきて、それを追ってシーバスもシャロー(浅瀬)に差してくる。狙うポイントは塩分濃度が高い河口、中流域のエリア。ベイトが多く集まり、シーバスの群れが付きやすい。
利根川中流-下流域の主なベイトはイナッコとサヨリだ。7月下旬から8月にかけ、イナッコの接岸により、ナイトゲームを中心に釣果が上がってくる。
どんな釣り場でもそうだが、ベイト密度の高いポイントを探すのがシーバス攻略の第一歩。秋が深まれば地形変化や明暗、流れ込みにベイトが集中してポイントも絞り込みやすくなる。夏の利根川ナイトゲームで釣果を上げるにはベイトの存在が非常に大きい。
イナッコの群れが波紋を立てて泳いだり、何かに追われて逃げたりするのは、小魚を主食とするシーバスなど肉食魚が近くにいる証しなのでチャンス。頻繁に水面を跳ねる(ボイル)エリアがあればさらに好機だ。ウェイク系やペンシルなどで迫力満点のトップウオーターの釣りを楽しめる。
イナッコのサイズは時期によって変わるが、ベイトより少し大きめのルアーサイズにするとシーバスにルアーの存在感を示しやすいので一押しだ。

ウェイク系トップウオーターで、ボイルが収まったタイミングでパンッというバイト音(捕食音)とともにヒットしたシーバス
イナッコ狙いのルアーカラーは、蛍光色系のイエローやオレンジ、ピンクなどのチャート系を筆頭に、チャートバックパール、シーバス釣りの定番レッドヘッドなどがいいだろう。
ボイルがない状況ではミノーや、シンキングペンシルも使いやすい。レンジの決まっているミノーは、レンジ違いで複数種類を用意しておくと便利だ。シンキングペンシルは抜群の飛距離で広範囲に探れるのでこれもあると重宝。ただ巻きや、時折トゥイッチなどのアクションも効く状況があるので、その日のヒットパターンを探ってみよう。
これから秋のトップシーズンに向けてイナッコパターン1本で組み立てるのも一興だ。利根川には多くのベイトがいるが、やはり一番はイナッコ。広大なフィールドではいろいろなベイトパターンがあり迷いがち。そんなときはイナッコパターンで通したほうが、釣果に結び付きやすい。
ベイトサイズも大型化していくため120ミリを超えるルアーが活躍する。夏から秋のシーズンはアベレージサイズも大きく、ランカークラスも交じってくるはずだ。(キャスティング鹿島神栖店・田中大智)